2011/12/31

つないでいくもの

今年が終わるまであと1時間を切りました。


大晦日になると必ず思い出す人、それは母です。
母が急逝してから間もなく6年。
年が明けてすぐのことでした。

華道の講師をしていた母は年末になるとお正月用の
お華を活けにたくさんのお宅に呼ばれて大忙しでした。
夜になってやっと自宅にお華を活けて一段落するのです。

そんな中でもできあいのおせちが嫌いな父のためにすべて
手作りでおせちを準備し、大掃除もやってのける母は本当に
尊敬する女性でした。


私は大学を出てからはお華もやめてしまい、カンボジアに行って
からはおせちも大掃除もしていませんでした。
母がいなくなってから冬も帰国するようになり、ここ数年はするように
なりましたが、母には及びません・・・。

及ばずながらもできることをつなげていこうと思っています。


つなげるといえば、人の縁もそうです。
私はカンボジアで施設に関わるようになって、日本では巡り合えない
ような皆さんとの出会いを頂いてきました。

皆さんが私を見捨てずにつなごうとしてくださること。
遠く離れた日本にいながら、日常の生活がある中でカンボジアの
子どもたちのことを忘れずにいて下さること。

縁があるとよく言いますが、縁はお互いにつないでいこうという気持ちが
あればつながっていくのではないか、と最近思います。

そう思わせて下さる人たちとの出会いからそんなことを感じています。


これが今年最後のブログになります。
このブログを始めたときから今に至るまでまだなお、ここで何を表現
していこうかとふらふらしているような気がします。

そんな過程も含めて、来年も不定期更新になると思いますが、できる
だけ書けることを書いていきたいと思います。


私はたぶん両親や周囲の大人の人たちから教えてもらったこと、そこから
身につけたこと、そして自分の経験から得たものしか子どもたちに伝える
ことができないと思います。
それはそんなにたいしたことではないのは自分でもわかっていますが、
少なくともスナーダイクマエの子どもたちは一人一人の人間として自分と
直接関わりを持った人たちなので、持てる限りのものを伝えつなげて
いきたいです。

今年も周りの方に恵まれた1年でした。
関わって下さったすべての皆様に心から感謝の気持ちをお伝えしたいと
思います。


皆様、どうかよいお年をお迎え下さい。

2011/12/29

厳しいことばかり言う人

この記事の1つ前に書いたライターの友人というのが、日ごろとても
私に厳しい(苦笑

思い返せば彼との出会いは11年前。
私がシェムリアップに住みはじめたばかりの頃。
前の夫(トミー)とも気があったようで、よく3人で話したなあ・・・。

いまだによくメールしたり、帰国中は電話で話したり、実際に会ったり
しますが、ここ数年の私に対するアンチ発言はかなりのものでした(笑
もちろんその瞬間は私もムッとしてしまいますが、嫌悪するわけでは
ないんですよね。



長年の友人ということもあり、厳しいのはお互い様なんだけれど、
そんな彼もときどきほめてくれることがあります。

最近ほめられたのは、ブログの記事タイトル「輪郭のある人」。

一言、「かっこいい」と(笑

文章についてはダメ出しされましたが、タイトルだけはかっこいい、と。



数年前、彼とは絶縁するかと思うほどの口論になったことがあります。
それでも絶縁に至らなかった上に、自分たちの現在していることに
ついてあれこれと話ができるというのはおもしろいなと思います。



厳しいとしても、その中に、あるいはその向こう側に、なにがあるのかまでを
見届けるのも面白いのではないでしょうか。
少々厳しくされたからと言って、表面的な受取しかしないと面白いところまで
見ることができません。

そこまで思ってもいい相手かどうかを判断するのは自分ですけどね。
相手だってそう思ってくれないと無理ですし。


そんなことを思ったので記録しておこうと思いました。

2011/12/28

自分がすること

友人にライターがいます。
彼と話していた時に聞いた言葉。

「僕の仕事はその人にしか出せない言葉を聞くことだと思う」


この部分だけこうして切り取って書くとすごくかっこいい人に聞こえるので
なんだか悔しいのですが(笑)、納得してしまいました。


私の仕事はなんだろう。


伝えること、なのかな・・・。

2011/12/25

変化するものとか、定着するものとか

あと1週間で今年が終わりますね。

私は年末年始を日本で過ごすため帰国中ですが、ここ数日
とても寒くて外出する気がしません・・・。

とはいえ、熱帯のカンボジアにいるとこの寒くて澄んだ空気に
触れたくなるのも事実です。
そう言う意味では日本でも割と温かい和歌山に実家があるのは
ありがたいことかもしれません。


母が亡くなる2007年までお正月はカンボジアで過ごしていました。
母が亡くなった年以降は、父と息子と一緒にお正月を迎えさせたい
という気持ちが強くなり年末年始に帰国するようにしています。


年に2回は帰国するというスタイルが定着していますが、最初は
そんなこと考えてもいませんでした。

そのときの必要に合わせて、変化していくもの、定着していくものが
あると思います。
大切なことは、自分で勝手に固定してしまわないことかなと思います。

こうでなければならない、と思い始めることが自分自身を動けなく
してしまっていること。
そのことに自分も気がつかないということがあるかもしれません。



あと1週間でこの1年が終わります。
毎年この時期はどたばたと残った時間を無駄遣いしないように色々と
予定を詰め込んだりしていましたが、今年はわりとのんびり過ごしています。

そんな年末を過ごす1年があってもいいのかな、と。


うまく言えないのですが、この時期の帰国は定着してきています、でもその
過ごし方を固定してしまわないように、ということなのかな・・・


孤児院の運営形態も私主導からスタッフ主導に変わりつつある側面が
多くなってきています。
ただ、だからこそ「こうでなければならない」と固定してしまわないように、
「こんなふうにやっていきたい」という希望を持って柔軟にまた新しい年を
迎えたいと思っています。

2011/12/15

輪郭のある人

12月12日に京都に行ってきました。
スナーダイ・クマエを応援して下さっている歌手・車谷浩司さん
(Laika came back)のライブにお邪魔するためです。

コウジさんのライブに参加するのは今回初めて。

ギター1つで舞台に上がるコウジさんはカンボジアで会ったり
日本で食事などをしながら話すときとかなり印象が違いました。

一番の違いは「輪郭がはっきりしていた」ということ。
ものすごい存在感、客席の後ろのほうに座っている私にも
はっきりと感じられました。

コウジさんとはいろいろ話をさせて頂く機会があり、私自身の
人生についても深く考えさせられる言葉をくれた人物です。
直接的な言葉ではないのですが、彼の生きてきた過程や経験など
から紡ぎだされる言葉の中に、私なりの受け取りで自分の生き方に
反映させたものがいくつかあります。


「一度しかない人生を自分のペースでやっていこうと思う」
文章だとニュアンスを伝えづらいし誤解もあるかもしれませんが、
私の人生における大きな決断の中で背中を押してもらう1つの
言葉であったことは間違いありません。
もちろんコウジさんはそんなつもりで話したわけではないと思いますが。


人って見えているだけの部分ではなく、多面性もあるし、すべてを言葉に
できるわけではないので見えづらいものってあると思います。

でも生き方とかそれに至る過程みたいなものはきっと今回感じたコウジ
さんの輪郭のようなものに現れるのではないかと思うんです。

うまくいえませんが、ちゃんと生きることってそういうことなのかなと、
ライブに行ったんですが音楽以外のことも考えた時間でした。
自分にはこれがある、と明確に自覚できるものを持っている幸せを
再確認させてもらいました。

写真はライブ後のいつものコウジさん。
ステージにいるときの写真は残念ながらありませんが。

輪郭がぼやけていかないように私もしっかり生きていこうと思いました。
コウジさんに限らず、自分にベクトルを向ける機会をくれる方々との出会いを
させてもらえる今の仕事や人生に改めて感謝の気持ちを持った一夜でした。

2011/12/02

年末年始

お正月が4月のカンボジアでは年末年始でもないのですが、どれだけ
長くカンボジアに住もうともやっぱり日本人の私にとって12月になると
年末気分がわき上がってきます。

カンボジアも夜間から明け方にかけては結構冷えます。
冷えますというのはカンボジア感覚なので、涼しくて過ごしやすい、が
正確かもしれませんが・・・(笑


以前の日記に「今年もあと2ヶ月、やろうと思っていることは来年に持ち
越さない」と書いたのですが、若干不安になってきました。


間に合うかな・・・。



でも大丈夫だと思っています。
この1ヶ月で、とは言いませんが、これまでの積み重ねと本人のやる気に
よって、私が今までやってきたことをローカルスタッフがずいぶん代わりに
やってくれるようになってきました。


もうすぐ一時帰国なので、戻ってきたときに彼らがどこまでやってくれて
いるか、年末年始の楽しみが一つ増えたような気がします。



夏の帰国から今に至るまで、数名のスタッフが辞めてゆき、新スタッフを
雇用しました。
かなり入れ替りがありましたが悲観的になることはありませんでした。



やることをやっていれば、物事はその形に収まっていく。

かな、と(笑



いい意味で楽観的かつ慎重に。

そして関わって下さっているすべての方々に感謝の気持ちを持って。



あと1ヶ月をこんな気持ちで過ごし、信じるものや大切な人たちとの縁を
来年につなげてゆきたいですね。




とにかくもう少し。

できるだけ前を向いていきましょう。