就職氷河期と言われた1997年。
同級生たちが何十社と面接を受けている中で、私は一人暮らしの
部屋を引き払って実家のある和歌山でのんびり過ごしていました。
そう、私は就職活動をしていなかったのです。
父の知人が開業していた税理士事務所に勤めることが決まっていて
のほほんとしていました。
友人に合コン、カラオケ、呑み会などに誘われればついてゆき、たまに
所属していた器械体操部の練習の様子を見に大学に行く。
緊張感などまるでない毎日でした。
そんなある日、母親に「カンボジアに行ってみない?」と言われました。
カ、カンボジア??
なんでまた?
母の知人がカンボジアに中学校校舎を建設したので、オープニング
セレモニーに行かないかと誘われたらしいのです。
母は華道と茶道の講師をしていて多忙。
代わりに私が行かないか、ということでした。
私は友人たちと卒業旅行について話していたけど、オーロラをみたい
から北欧がいいという私に対し、みんなはオーストラリアに行きたいと
言い始め、行き詰っていたところ。
だったらみんなと一緒に行くのはやめて、母が全額負担すると言う
カンボジアに行ってしまおう、これが私とカンボジアが出会った瞬間。
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