2014/07/11

7月6日(日)足立君江さんとのトークセッション

今年の東京絵画展も無事に終了し、なんだかとっても晴れ晴れとした
気持ちで和歌山に戻って参りました。

長年の支援者の方、施設を毎年訪問して下さる方、「施設には興味ないけど
私は博子に興味があるのよ!」と豪快に笑うご婦人(笑)、ボランティアツアーで
子どもたちとの交流を深めてくれた学生さんたち・・・

6年続けさせてもらっての開催で、こんなふうにいろんなタイプの方が一堂に
会す場になったことがとてもうれしかったのです。

その東京絵画展、最終日の午後からは写真家・足立君江さんとのトークセッション
が予定されていました。
足立さんとの出会いは2000年。
私が施設に暮らし始めて間もない頃のことでした・・・。
息子が哺乳瓶を加えて子どもたちの周りをうろうろしていた時期です(笑
足立さんはその様子も写真に収めて下さっていました。

そんな足立さんはこの14年間、毎年カンボジアに撮影に来られ、特に農村の
女性や子どもたちの様子を記録されてきました。
在住14年の私よりも村のことには詳しかったりします。

足立さんとのトークは実は2度目ということや、普段からもお付き合いのある
足立さんなので、私自身もかなりリラックスしていてやりやすかったです。
しかも会場の前列の方には知っている人の顔がずらっと並んでいて・・・
いつも普通に話しているような気持ちでその場にいました。

後ろにあるのは足立さんが撮影された施設の様子の写真
とはいえ、会場に来られた方の中にはうちの施設について詳しくない方も
いらっしゃるので、まずは活動紹介をさせて頂きました。
よくご存じの方もいるので、施設のハード・ソフトの両面を過去と現在の比較にして
お話することにしました。

その後は足立さんから撮影地である村でのエピソードを交えつつ、実際に撮影
された最新の写真を見ながらの説明。
住んでいる私でも知らないことも多く、話し手でありながら一番前で足立さんの
お話に引き込まれていました。
途中で足立さんが私にも話を振って下さるのですが、すっかり聞き手になってし
まっている私は慌てて話し手に戻り・・・(笑
そんなことが許されるのも旧知の仲の足立さんならではですよね。

そして今回会場に足を運んで下さった中に、施設を創立の時から支援して下さって
いる税理士の先生がいらっしゃいました。
過去と現在を比較する中で先生のご支援をご紹介できたのもよかったと思います。
現在図書室や調理室、子どもたちの交流場になっている建物を建設してくださった
のが東京在住の税理士、北島亮一先生です。
多額のご支援を長年継続されながらも、一度も自分の名前を出すようになどとの
指示はなく、この記事も私が勝手に書いています。
私が皆さんから「がんばっているね」「すごいね」と言われても絶対にうぬぼれては
いけないと思えるのは、先生のように黙って一番必要な経済的後方支援をして
下さる方がいるからです。
私は目立つ場所に身を置いているだけなのです。

子どもたちを安心した環境で育てられるのは先生やその他たくさんの支援者の方が
いるからであること、子どもたちにもそういった方々の気持ちを伝えていくことで
自分たちが大切にされていることを実感してほしいこと、そこから子どもたちが
自分以外の誰かを大切にできる人になってほしいこと、日ごろ思っているそんな
気持ちをこの場でお話できて、少しは恩返しをさせて頂けたかと思います。

北島先生はいつも税理士のお仲間と一緒に絵画展にお越し下さいます
初めてお目にかかったのは2000年、足立さんと出会ったときと同じです
人前で話すのはわりと苦手な方で(嘘つけ!というツッコミはなしで・・・笑)、いつも
緊張してしまうのですが、足立さんや会場に駆けつけて下さった皆さんのおかげで
今回はかなり落ち着いて話ができました。

施設に来たことがある人からも、ここまでゆっくりと話を聞いたのは初めてで運営の
ことなどもよく理解できたとの声も頂きました。

私などが話すのはおこがましいと思い続けて、なかなか踏み出せない領域
ではありましたが、今回こうして場を設けて頂くことで少し自信につながった
かもしれません。

ご協力下さった皆さん、ありがとうございました。
もし私がお話できる場があるなら、これからもカンボジア、スナーダイクマエを
通じて培ってきた大切なものについて皆さんにお伝えしたいと思います。