2014/02/18

やっとできるようになったこと

先日のバレンタインデーの様子は施設のブログで書きましたが、
実はみんながメッセージを持ってきてくれる前にちびっこ女子たちが
独自で私に贈り物をくれていました。

ヤーン、カンニャ、ロアッ、サロァッから
手書きのカードとバラのキャンディ。


施設の子どもたちに関わるようになってからしたいけどできなかったことが
あります。
それはちびっこにハグすること。

ぎゅっと抱きしめること。


子どもたちは虐待を受けて親と一緒に暮らせなかったり、事故で親を
亡くしたりと様々な背景を持ってここに集まってきています。
他の人にはわからない気持ちを抱えているのだと思います。

抱きしめることは簡単な行為なのですが、私にとっては重すぎてなかなか
簡単にできませんでした。ずっと心の中では気持ちはあったけど。

考えすぎ、と言われるかもしれないけれど・・・やはり私には難しい
ことの一つでした。

でも今年に入って一時帰国から戻った際、すんなりとちびっこ女子を
抱きしめることができました。
今回のバレンタインの時も。

普段そんなことをしない私を見て女の子たちは驚いていたけど、ギュッと
私のことを握り返してくれた感触は忘れません。

14年も経ってやっと??と笑う人がいるかもしれませんね。

子どもが好きでたまらないとか、カンボジアの教育の現状を変えたいとか
そんな志を持ってここにきたわけではなく、結婚をきっかけに関わることに
なった施設。
長年関わり続ける中で思いが少しずつ温まり、かけがえのない場所に
なっていった流れで見ると、このギュッとハグできるようになったことも
少しずつ温まり、縮まっていく子どもたちとの距離の通過点なのかも
しれません。

先日、着地点を見つけたら・・・ということを書きましたが、着地点が
1つ1つの通過点になっていくんですよね。


今年はやっと、ちびっこたちを抱きしめることができるようになりました。
どんくさい私のペースはこんなもんです(笑
そんな私についてきてくれる子どもたち、ありがとう。

やはり私はここの子どもたちが大好きでたまらない、みたいです(笑

こんな何気ないことだけど、これからも子どもたちと一緒に育んでいきたい
と思っています。


2014/02/11

たまには熱く話したりもするらしい

前回記事から気がつけばもう10日以上も経過しているではないですか・・・。
あかん・・・ゆるすぎる・・・。
今年こそはブログをもっと真剣に書くぞと意気込んでいましたが、新年の
誓いを年末まで覚えている人っているのでしょうか?(と話をそらす・笑)


それはさておき・・・

私たちの施設では10年前から地球の歩き方ボランティアツアーの受入れを
させて頂いていて、おそらく3000人近い方との交流活動を行ってきています。
メインは施設の運営を知ってもらい、子どもたちと交流をしてもらうということ
なのですが、私も参加者の方と少しだけ交流する時間を作って頂いております。

施設概要は初日にスタッフから説明をしておりますが、やはり子どもたちと
実際に交流し、作業時間に汗を流してこそ伝わる話もあると思うんです。

そういうわけで私が皆さんとご一緒する時間は最終日の作業時間後です。
よっぽどの体調不良や一時帰国で不在などの理由がない限り必ず顔を
出したいと思っている時間です。

今回は「カンボジアの人々の変化」についてがお題でそれをきっかけに
施設や私が触れるカンボジアの生活、人々の話のみならず、今の自分の
在り方や、それを形作る過程に何があったのか、そんなことをお話させて
頂きました。
真剣です
最後に大学生らしき若者2名からご質問を頂きました。

1つ目は、これからの施設をどんなふうにしてゆきたいと思っているのか?と
いうこと、もうひとつはカンボジアに来ると決心できたのはなぜなのか?という
ものでした。

施設運営としては、ローカルスタッフの育成と自己資金調達能力向上の
2点、そして今の子どもたちの家族的な雰囲気を継続することが最初の質問
への回答でした。

2つ目なのですが、これが大変難しく・・・むしろこちらが質問したいくらい
なのです。

自分のやりたいことや行きたい場所が決まっているのにどうして躊躇するの
でしょうか?、と。

私は着地点を見つけると喜んでそこに飛んでいくタイプなので(笑
おそらく慎重な人はその前に、こんなことも起きるかも、いやあんなことも
あるかもしれない、自分はそれでも大丈夫だろうか・・・と考えるのでしょう。

着地点が見つかればそこで起きる困難も自分なりに乗り越えていきたいし、
むしろ着地点があることがその励みになるので、一番最初の時点では
さほど意気込んでないのかもしれません。
だってあとで立ち向かうべき困難がきっとやってくるから(大なり小なり)、
そのために余力を残しておかないとしんどくないですか?(笑

言い方を変えれば、「着地点を見つけることは始めの一歩」なのです。
つまり、始めなければその先に何があるかは見えない、やってもいないこと
についてあれこれと思いを巡らせてあきらめるという選択肢が私には
ないのだと思います。
(自分と反対の人と自分を比較したり、批判するつもりはありません。)
むしろ始めてから何が起きるのか、向こう側を見てみたいと思っている
のかもしれませんね。


ただし・・・
参加者の方にも話したのですが、こんなことを言いながら私は意外にも
保守的で慎重です(説得力ないですか?笑)
自分の城を築きあげていくということは、守る人たちがそこにいるという
ことなんですよね。
だからこそその人たちを巻き込むような行動をしないように気をつけます。

ゆえに異常なまでに神経質で繊細です(笑 自分で言うな)



ここに書いたことはほんの一部で、実際にはもっと内容の濃い話をさせて
頂きました。

一生懸命聞いて下さる方を目の前にするとできるだけの対応をさせて
もらいたくなるので、今回はかなり熱く語ってしまったように思います。

参加者の皆さん、ありがとうございました。

私がお話したことが皆さんの次の一歩への手掛かりになればいいなと
いつも考えています。



参考
地球の歩き方の旅
「カンボジア交流活動8日間、スナーダイクマエ孤児院を訪ねて」
ツアーの詳細は上記サイトにあります。

添乗日記「院内作業と博子さんのお話」